トイレ空間の進化
2025.07.23
近年、コロナ禍を経たことやトイレ自体の性能の高まりを受けて、単に「用を足す場所」から衛生面・快適性・デザイン性を備えた「暮らしに寄り添う空間」へトイレ空間のあり方が大きく進化しています。
今回は、そんなトイレ空間の進化についてご紹介します。

■独立型の手洗い
最近の住宅ではタンクレストイレが普及していることもあり、独立した手洗い器を設置するスタイルが増えています。この理由は主に3つあります。
●バリアフリー性の向上
便器まわりをすっきりさせることで、車椅子や介助の動線を確保しやすくなります。
●衛生面の配慮
トイレの使用後、ドアノブに触れる前に手を洗える位置に手洗いを設け、より清潔な動線を確保します。また、トイレ内だけでなく廊下や脱衣室の一角などに独立した手洗い器を配置する設計も人気です。
●デザインや収納スペースの確保
手洗い器をトイレと別にすることでデザインや素材選びに幅が出るほか、手洗い器の下を収納スペースにすることもできます。

■空間のゆとりの変化
10年ほど前は0.75坪以下のコンパクトなトイレ空間が主流でしたが、最近では1坪以上の広めの空間を確保することも珍しくありません。広さがあることでバリアフリーの確保だけでなく、トイレを「こもれる落ち着いた場所」「パウダールームの延長」として捉える動きもあります。なかには本棚を設けたり、趣味のスペースを設けたり、という方もいらっしゃいます。
このほか、アクセントクロスや好みの照明、アートなどを取り入れ洗練された空間にして「トイレ=殺風景な空間」という固定観念を覆す設計が増えています。

■トイレ性能の進化
昔と比較すると、トイレそのものの性能も格段に上がっています。特に、
●少ない水でしっかり流せる「超節水型便器」
●汚れがつきにくい表面処理技術
●自動洗浄・自動開閉・自動除菌・脱臭機能の強化
など、お手入れの手間を減らす工夫が進んでいます。以前は「節水=流れが弱い」というイメージもありましたが、現在は機能性と快適性が両立されています。
このほかスマートフォンと連携して健康管理やみまもりができるトイレも市場で発売されており、健康管理の一助となっています。

このように、近年のトイレはただの水回り設備ではなく、生活動線の一部としての快適性・デザイン性・機能性を兼ね備えた重要な空間として見直されています。
高齢者や子育て世代の使いやすさを重視したり、インテリアの一部として楽しんだりと、設計の幅はどんどん広がっています。
家を建てる際やリフォームの際は住まいの条件や家族構成、将来的なライフスタイルも踏まえた上で空間としての「あり方」や「使い方」そのものを見直すことが大切です。
「どんなレイアウトが合っているのか分からない…」「古くなったトイレを快適にしたい」「手洗い器を別にしたいけれど、スペースが足りるか心配」など、どんなお悩みでもお気軽にご相談ください。豊富な施工実績や最新の情報をもとに、ご提案させていただきます✨

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