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風の力と建物

風の力と建物

2025.09.18


9月に入り、強い雨風になる日も出てきました🌀自然災害といえば地震や大雨への備えは多くの方が気にされていますが、実は「風の力」も建物にとって大きなリスクとなります。

 

特に山陰地方は冬の季節風や台風、発達した低気圧の影響を強く受けやすく、風による住宅被害は珍しくありません。今回は、建物が受ける風の影響や耐風設計、施工の工夫についてご紹介します。

 

 

 

 

山陰地方は冬には大陸からの冷たい季節風、夏や秋には台風や温帯低気圧の影響を受けやすい地域です。気象庁の観測データをみると、島根県内では平均風速10〜15m/sを超える日があり、最大瞬間風速ではさらに大きな値が記録されることもあります。

 

特に注意したいのが海岸沿いや高台など。地形によって風速が増幅されることがあり、同じ地域でも立地条件で被害の出方が変わってきてしまいます⚠️

 

 

 

  

建築基準法では、耐震だけでなく耐風設計も下記のように細かく規定されています。
 

  • 地域ごとに「基準風速(Vo)」が定められていて、それをもとに建物に作用する風圧力を計算
  • 地表面の状態(海岸・都市部・山間部など)によって補正を行い、速度圧を算出
  • 建物の形状や高さに応じた「風力係数」を算出し、各部材に必要な耐力を設定

 
住宅性能表示制度※では「耐風等級」が設けられ、設計段階で耐風性能を数値化できるようになっています。つまり、建物は立地と形状に応じて「どれだけの風圧に耐えられるか」をきちんと設計しなければならないのです🏠

※住宅性能表示制度…住宅性能に関する表示の共通制度

 

 

 

一般的に、風が建物に与える影響はいくつかの要素で変化します。

 

たとえば、立地条件。海沿いや平野部では風速が強く、山間部や市街地では周囲の建物が風を遮ることがあります。建物の高さや形も影響します。高層になるほど風圧が強くかかり、屋根形状によっても浮き上がる力が変化します。

 

このほか窓やドアが大きいほど風圧の影響を受けやすく、破損時には内部に風が吹き込み被害が大きくなることも💦また、瓦や金属板の留め方が弱いと、台風時にめくれたり飛ばされたりするリスクがあります。

 

 

 

 

 

設計や施工では、耐風のために次のような工夫が行われています。

(さまざまな条件により対策は異なるため、下記は一例です。)

 

サッシには耐風圧性能の等級があり、地域や建物の条件に応じた選定が大切となります。雨戸やシャッターの設置も有効です。

 

  

 

外壁材が浮いたりシーリングが劣化していると風の影響で破損に直結します。施工の精度と定期的なメンテナンスの両方が重要です。

 

 

建物配置や隣接する建物との関係で、風が集中する面の開口部を減らす、庇を深く取る、塀を活用するなど、計画段階での工夫も耐風性につながります。

 

 

 

 

   

 

瓦は銅線やビスで緊結、金属屋根は十分なピッチでビス止めを行うなど、風で浮き上がらない工夫が必要です。

 

 

 

 

耐風の設計や、屋根・サッシ・外壁などの施工精度、そして定期的な点検が、安心して暮らせる住まいを守ります。

 

「風の被害を抑えるリフォームをしたい」「強い風が吹く地域だけどどう設計を考えたらいい?」など、不安や疑問があればお気軽にご相談ください。お客様の夢や希望を叶え、安心や満足につながる住まいのご提案をいたします☺️

 

 

 

 


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