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2025.7.30

猛暑でコンクリートがひび割れる!?


日本各地で猛暑日が続くようになりました💦北海道でも気温が40℃に迫る日が観測されるなど、かつてない気象状況が続いています。

このような高温環境は、基礎工事や鉄筋造りに必須なコンクリートの施工にも大きな影響を及ぼしています。

 

 


■コンクリートへの影響

 

コンクリートは水とセメントなどの化学反応(=水和反応)によって硬化します。ですが気温が高いと水分が蒸発しやすくなり、硬化が進まないうちに乾いてしまうことで表面にひび割れが発生しやすくなってしまいます。

 

↑コンクリートのひび割れ

 

また、急速な乾燥で表面を平らにならす作業や打ち継ぎの調整が間に合わない……という問題が発生することもあります。

※打ち継ぎ…硬化したコンクリートに対し、さらに新しいコンクリートの打ち込みを行うこと。一度に大量のコンクリートを使用することが難しい場合などにおこないます。

 

↑コンクリートを平らにならす職人さん(画像はイメージです)

 

  

■高温時の主な対策

  

それでも「暑いから夏の施工はやめよう!」という訳にはいきません。施工の現場では、一般的に以下のような対策がおこなわれています。

 

①施工時間の調整

気温の低い早朝や夕方以降におこなう

 

②養生や水分量の徹底管理

コンクリートの打設後に散水したり保湿シートを敷いたりして乾燥を防ぐ

 

③コンクリートの温度管理

生コンクリート工場で冷水や氷を使って温度を下げる(一般的に25℃以下に)

 

④遅延剤の使用

反応速度をゆっくりにする薬剤を使用する 

 

このような対策により、猛暑下でも品質を保った施工が可能になります。

設計通りのしっかりした建物を作るためには気温や湿度など環境に合わせた細かな調整や判断、知識や経験が必要不可欠です。コンクリートを扱う業界で「コンクリート(生コン)は生き物」と言われている理由がここにあります。

 

 

 

 

■現場の進化

  

さまざまな対策をしていても、近年、これまで経験したことのない暑さが続いています。

今後気温上昇が常態化すれば、将来的にはプレキャストコンクリート(工場で作り、現場で組み立てる工法)の活用や、AIやセンサーを活用した温度管理なども期待されています。

 

コンクリートは気温・湿度・風といった気象条件にとても敏感です。特に夏場の高温時には、施工不良や品質劣化を防ぐために、気象状況に応じた適切な施工管理が重要です。(逆に冬場は乾きにくい、凍結するなどの問題が出てきます❄)

 

猛暑が日常化しつつある今、施工現場でも「夏の常識」が大きく変わりつつあります。弊社ではこうした気象変動にも対応した柔軟で確実な施工管理に取り組んでいます。

多種多様な実績に基づいた施工をご提案しておりますので、いつでもお気軽にご相談・ご連絡ください😊